医学部の大罪

医学部の大罪の要約

著者
和田秀樹
ジャンル
ビジネス
出版社
ディスカヴァー・トゥエンティワン
出版日
2013-11-15

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東大医学部内科で研修を受け、文部教官助手を経験し、留学による米国の医学教育も経験した和田秀樹氏。このような経歴をもつ和田氏が、日本の医学部は教育、臨床、研究すべての面で医学部が時代遅れになっていること、超高齢社会にも自殺大国にもガン大国にも適切な対応ができないことなどを指摘し、日本の医学部を断罪した一冊です。

1960年大阪市生まれ。1985年東京大学医学部卒業。東京大学付属病院精神神経科助手、米国カール・メニンガー精神医学校国際フェローを経て、精神科医。現在、国際医療福祉大学大学院教授(臨床心理学専攻)、川崎幸病院精神科顧問、一橋大学経済学部非常勤講師、和田秀樹こころと体のクリニック院長。日本人として初めて、アメリカでもっとも人気のある精神分析学派である自己心理学の国際年鑑に論文を掲載するなど海外での評価も高い。著書は500冊以上に及ぶ。

  • 第1章 超高齢社会に対応できない医学部 医学部の少ない県ほど、寿命が長く、医療費も少ない!?
  • 第2章 ガンも減らず、ガンで死ぬ人も減らせない医学部 ガン検診の普及でガンが増える不思議
  • 第3章 心の時代に背く医学部 四十未満の死因第一位の自殺にも対応できない
  • 第4章 製薬会社の治験機関でしかない医学部 メタボブームのインチキはなぜ起こったか?
  • 第5章 優秀な学生をバカにして送り出す医学部 大学病院に研修医が集まらなくなっているわけ
  • 第6章 医療行政を歪める医学部 既得権の権威主義から競争原理の働く実力主義へ
  • ちょっと長いあとがき 先進医療立国日本に向けて

医学部の大罪1分間レビュー

ノバルティス ファーマ社の高血圧治療薬ディオバの臨床試験のデータ改ざんに複数の大学医学部が関与していたこと、ノバルティス社からこの研究に関与した大学主任研究者に11億以上のお金が流れていたことなどからわかりますように、実は日本の医学会はめちゃくちゃな状態です。
本書は、かつて医学会の内部にいた和田秀樹医師による、医学会の腐敗の根本原因が大学医学部にあることを暴露した内部告発本です。
日本は超高齢化社会であったり、40歳未満の死因のトップが自殺であったりと、さまざまな問題を抱えていますが、医学はそれらに対応できていません。医学部が少ない長野県が、2013年都道府県別平均寿命ランキングで男女とも日本一である反面、老人医療費が日本一少ない県だというのは皮肉としか言いようがありません。
長野県は総合診療と予防医学に力を入れていますが、日本全体で見ると外科医が多く、外科医の既得権益を守ろうという力が働きます。その結果、たとえばガン治療においては「切る」ことが優先されがちです。しかし、ガンの場合、慌てて切る必要はないのです。なぜならガン検診が普及するほど切らずに治せるガンが発見できるようになるためです。
さらに言えば、大学教授は臨床の現場状況を把握しておらず、時代に遅れた教育を行ってきたために、研修医も大学病院には集まらなくなりました。
これらの状況を踏まえ、和田氏は日本の医学会の諸悪の根源が大学医学部にあると主張しているのです。

医学部の大罪要点・ポイント

  • 医学部が時代遅れなために、日本社会は、高齢化、自殺、ガンといった問題に適切な対応ができずにいます
  • ガン検診の普及でガン患者が増え、外科医はますます不要な手術をする傾向にあります
  • 製薬会社と医学部の癒着により、多額のお金が医学部に流れ込んでいます
  • 医学部には新薬開発の能力はなく、単に製薬会社の治験機関になっています
  • 医学部教授は、海外の最新の研究であっても、自分たちの既得権益に不都合なものは無視します
  • 医学部・日本医師会・厚生労働省がグルになり、医療行政を歪めています

医学部の大罪要約ダイジェスト

はじめに

医学部は社会の変化に適応できず、時代のニーズに合わず、古い既得権益にしがみついているために、教育、臨床、研究のどれをとってもダメな状況です。

超高齢社会への医学部の不適応

大学病院では診療科の細分化が進んでいます。すると臓器ごとの専門医が各々薬を処方するので、複数の疾病を持つ可能性が高い高齢者を薬漬けにし、無駄な薬剤費を使っています。高齢者が本当に必要としているのは総合診療医であり、全体を見渡して、真に必要な薬剤だけを出すことが必要です。長野県のように、医学部と専門医が少ない県の方が、平均寿命が長く老人医療費も日本一少なくなっています。高齢者に投与する薬剤の量を減らすと、寝たきり老人が歩き始めたという例もあります。薬剤の適正使用はあたり前のことですが、日本老年医学会は製薬会社との癒着があり、薬剤を減らして製薬会社の利潤を減らす動きはありませんでした。また、総合診療の観点に立てば、悪玉コレストロールは必ずしも悪玉とは言えません。悪玉コレストロールが多ければ、確かに動脈硬化になりやすいが、ガンやインフルエンザにはかかりにくいという仮説が強まってきました。...

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